超豪華!!欽ちゃん劇場 「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」




※※核心触れまくり、ネタばれしまくってます※※






いやぁーー!超楽しかった!!!!!
となりのとなりに座ってた踊るファンとおぼしき女性二人が徹頭徹尾のピュアリアクション(いかりやの映像に悲鳴を上げ、スリーアミーゴスを過剰に笑い、エンドロールの懐かし裕二に歓声)の嵐だったことも相まって
3割増しのテンションで観ることが出来ました
ありがとう!!!




表題にもしましたがこの踊るは
欽ちゃんの愛弟子である脚本家・君塚良一
踊るをベースにした
「超豪華!!欽ちゃん劇場(=ベタなコント)」
として観るべき映画(+相棒的アプローチのほんのりハードあり)
です!!!



って
欽ちゃん(も相棒も)知らんけども





もう踊るのファーストシーン定番の“おふざけ”から欽ちゃん節さく裂!!!



ステロタイプの取り調べ、、かとおもいきや、、テストだった(記念すべきドラマ第1話)

緊張感たっぷりのハリコミ、、かとおもいきや、、ゴルフ接待のお迎えだった(映画1)

青島率いる湾岸署メンバーがまさかのテロリストに!?、、、かとおもいきや、、演習だった(映画2)

捜査会議、、かとおもいきや、、引っ越し対策会議だった(映画3)





思い返すと
公開前宣伝の段階から「湾岸署のお引っ越し」を大々的に掲げときながら
いつもの“かとおもいきや”されてもわかりきっていて萎えた「映画3」冒頭の掴まなさ具合が群を抜いていますが


これまで“まじめ”、、かとおもいきや、、“くずし”て“オトす”という雛形で「踊る」の冒頭を飾ってきたわけですが
今回のFINALはFINALだけあって冒頭からフルスロットル!



ド頭の映像がいつものお台場近辺の空撮ではなく
なぜかスカイツリー近辺の下町空撮映像で違和感を覚えたと思ったら
青島・すみれの
こってこて下町商店街コントの幕開け!
しかも、たいして中身無し!(二人のキャラクター、演技力に頼り切った脚本だし)
という


欽ちゃん劇場、、かとおもいきや、、やっぱり欽ちゃん劇場!!!!!
(実は潜入捜査だったというオチだけれど、その必然性がコントレベルという意味で)
という
端っから“ふざけて”おいて“ふざけ倒す”ぶっ飛ばし具合!



“青島”と“すみれ”という最強の愛されキャラはそのままに
欽ちゃん風の下町コントに仕立てるだけでこんなにも楽しいシーンになるなんて、、


だからといって
踊る3での“スリーアミーゴス三文芝居謝罪会見”
のように萎えずに
ドラマ>コントをギリッギリのラインで保てたのは
“FINAL”だからという気合凄まじい演出の勢いだけじゃなく
裕二やそれに付き合う深津絵里の演技のたまもの



序盤、真下署長にバレるとまずい!危機一髪!!なシーンにて
「ガンバレ!ガンバレ署長!!」とはやし立てごまかす
というサブ過ぎるシーンを超強引に“笑い”に持っていく裕二の演技力はさすがだったし


終盤、青島とすみれの関係を総括するように
「あんなに楽しかった(冒頭の)ハリコミはなかったね」
と、唐突に“欽ちゃん劇場”を再現し始める、、
というコレもどうやったってサブ過ぎて目も当てられないシーンを“グッ”とさせた深津絵里の演技力と緩急の巧さ



特に
最近の深津絵里は前回にも述べた“しっとり問題”に加え
妻夫木聡的というか、映画、文化方面へ傾倒しつつあるのに
THE大衆スター・裕二の手にかかればいとも簡単にこっち(THEテレビ)方面に引き戻され
だけど、しっとりしてようが、妻夫木聡的だろうが
それ(裕二的)をいとわない深津絵里の柔軟さ
深っちゃんはそのままこっちにいて下さい!






このFINALで賛否両論繰り広げられている
“バナナ”

“バス”
ですが



僕は全然アリです!!!


だってこのFINALは
“欽ちゃん劇場” だ か ら!!!!!




踊るFINAL総決算!とも言うべき
青島と室井さんの久々タッグに超大興奮のそんな最中
ただただ
“バナナ”と言わしたいだけの
理由も伏線もオチもひったくれもない
室井さんの


“バナナだッッッ!!!”
(映画1「青島!!確保だッッッ!!!」のノリで)



ケチを付けるのが馬鹿馬鹿しくなるほどの凄まじい破壊力
そんな“バナナ”は是非とも音響の整った出来るだけ大きい映画館で観てもらいたい




そんな“破壊力”だけで押し切られ
何だかよくわからない流れで犯人カトリを見つけ出し
かと思ったら、カトリが青島に銃口を向け
青島絶体絶命!!なシーンの決着が
その“バナナ”を優に超える“破壊力”


あのシーンは3を観た人なら絶対、どっかしらから現れる王(ワン)さんの拳法でとっちめる
と思ったはず!
なのに



まさかの
“バス”がぶっ込んできて
裕二もカトリもドンガラガッシャン!!!!!!!!!!


という
その辺の前後関係の辻褄を全て吹き飛ばしてしまう
“破壊力”
あれには“ドラマ”という概念を超越しまくって頭のねじがバカになるほどの“痛快さ”がある!
(あまりの痛快さに“ドンガラガッシャン!”後の深津絵里が映像処理のせいか何なのか“透明人間”になっちゃうってのをツッコムのすら馬鹿馬鹿しくなる)



拳銃を向けられ「絶体絶命ピンチ!」の切り抜け方

あれを思いつくのは欽ちゃん脳の君塚だからこそ!
んで、そんなとんでもないシナリオをGOとする本広とフジテレビに脱帽!





その“バスぶっ込み”で誰しも思う
あのバスにそもそも乗ってた人達は一体、、、
というツッコミはエンドロールの運転手と乗客の陽気さで救われる、という素敵なオチ
あれのあるなしでは、鑑賞後の爽やかさが格段に違うと思う(“すみれさんバス乗っ取り!”のストーリーがすんなり想像できるし)






後半勢い任せで放置され処理できない諸問題たち(小栗の滑舌、カトリの演技、孝太郎の拙さ、大杉漣のおいしいとこ取り、すみれんさんは一体全体どうなったんだ等々)のせいで
なんかちょっと消化不良を起こしそうになりながら迎えるエンドロールの
マキシ・プリースト!!!!!!!!!!!
(ドラマ版エンドロール冒頭でお馴染みの
マキシ・プリーストの“ゴゥ!!”
からの
裕二“ラ・ラ・ラ・ラブサンバディ、ツナイ♪”)




すべてを丸く収める感じに完敗しました
Love Somebodyのアレンジは初期のドラマバージョンに限る!
できれば、裕二が“空き地署”近辺を歩くあのエンドロールを望んでいたけれどマキシ・プリーストだからよし!!!




ついでに
踊るファン大絶賛の気合入りまくりのオープニングは
ダーウィンの進化論と見まがう
若かりし猿だった裕二がボス猿に変貌していくグラデーション映像に少し笑いましたが
大音響で聞く“RHYTHM AND POLICE”はやっぱり興奮します!必見!!!!!





なんやかや振り返ると
君塚良一をバカにするようなことしか書いてませんが
他は度が過ぎるほど過剰なのにも関わらず
事件の締めに青島が言った和久さんの名台詞
「正義は胸に秘めとくくらいが調度いい」

和久さんを回想するでもなく
青島の言葉としてサラリと言わせるあたりに感動しました(尚更、和久ノートなんて必要ないんだよ、とも思いましたが)







総括すると
このFINALは当初の“踊る”のコンセプトであった
刑事ドラマのドラマにしないような部分を拾って、極端にして、おかしむ
じゃなく
とにかく、刑事ドラマとか関係なく、ただただ何でもかんでも拾っておかしむ
という
なりふり構わない作品になっちゃったことには残念だと思うし
そうじゃない初期の信念を貫いたものを観たかった、、
ってのは確かだけど
そうじゃなく、なりふり構わなかった今回の映画でも心“踊った”ことには違いないので
これはこれで十分満足!!!
だって
こんなにめちゃくちゃだとわかっていても楽しくって
それを許容できるたくさんの人と一緒に楽しめる映画鑑賞ってないもの
(でもその逆、“ケッ”と思う大勢の中で観るFINALは地獄だと思いますが)



そもそも僕なんてこの映画がヒットしフジテレビが潤うことに至福を感じる変態なので
初期の“内輪”を追求する部分と
後期のなりふり構わず誰でも楽しめるエンターテインメントな部分の
さじ加減が絶妙だったからこそこんなにも大ヒットした
“踊る”陣営の戦略は間違ってなかったと思うし
僕はコレで良し!!!




最初に大絶賛しましたが
ドラマも映画も含めて冒頭オープニングの掴みは
全シリーズ中、最高だと思うので
それを“よし”と思った人は
その直後、感動と大興奮のオープニングタイトルの流れに乗って
ハラハラドキドドキ、終盤、ありえねーーー!とツッコミながら楽しく観賞できること間違いナシ!!!






そして最後に
亀山
本広
君塚
裕二
欽ちゃん
ありがとう!!!!!!!!!!!







追伸:なんやかや、もう“踊る”は復活しなくてイイです