「婚カツ!」の悪夢「PRICELESS」♯1




せっかくの木村拓哉×監督・鈴木雅之(「HERO」以来!)
なのに
こんなにも映像的工夫ゼロの鈴木雅之にがっっっっっっっっっっっっっっっっっっっかり!!!!!





検察官と木村拓哉

堅いとチャラい

静と動
で巧みに演出した「HERO」のオープニング
は奇跡の出来
だったんだ、、、



まだ、あれから12年しか経ってないのに
熟成するどころか
過去のコピーすらできず
むしろ、劣化する監督っていったいどうなんでしょう
僕の尊敬してやまないあの頃
(90年代後半から2000年代前半)
鈴木雅之はどこへ行ってしまったの?





今回は“人情モノ”だから
いつもの何でもかんでも“シンメトリー”で統一する“ロボット演出”は控えめに
各所にクセのある役者、キャラクターを配置して
よりシンプルな演出で“人間味”を出してんのかなんなのか知りませんが
それならそれで時折はさまれた
THE鈴木雅之イズム、「ショムニ」でお馴染みの
“エキストラ顔面羅列”が
浮きまくっててサブイし、必然性ないし、完成度低いし
哀しくなりました
あの“羅列”はシンメトリー連呼で鈴木雅之なりの“ファンタジー”の世界を構築した中にこそ生きる演出であって
ファンタジー構築も何もなく
いきなり工夫なく“CM明け”かのように何の驚きもなく始まったオープニングからの
薄味鈴木雅之演出の中にいつもの“羅列”されても
30分枠大による“時間稼ぎ”の演出にしか思えない
っていうかあの演出は全てを“極端”に表現する「ショムニ」ですらギリだったのに
現実と非現実の塩梅を楽しむ今回のような話ならば余計無駄な気がする


んんん
っていうか
鈴木雅之が衰えたってのより
こだわる時間がなかった
ってのがヒシヒシ伝わる初回でした
なんでキムタクの月9はいつもこう、バタバタ見切り発車で進行するんだろう
今回なら、“ローリング・ストーンズ主題歌!!”ってのだけ決まってて出発したかのような煮詰まってない感
まあ、結局時間かけても何しても「南極大陸」みたいになっちゃう今のキムタククリエイターズがダメなんだろうな、、、




まあ
だけど
演出同様、工夫の“ク”の字も感じられない
キムタクがホームレスに至るまでのありきたりだったり
子どもたちとの出逢いの唐突さだったり、、

いつもの
考えてんだかいないんだかわからない
ふわふわ古家和尚脚本を
(この人は西谷監督とじゃなきゃ中身なさ過ぎ、、っていうか西谷監督が本書いてんのか、、)
キムタク父との思い出
(=北別府ボール、、、って今年“北別府”流行ってんの?、アッキーのアレもそうだし、川口春奈ちゃんと、もこみちの深夜ドラマにも出てきたような出なかったような、、北別府じゃなかったっけ???)

“ブルドーザー”のシークエンスの巧さはさすがの鈴木雅之かなと思わせ
たとえ祭りの“ボール投げ(?)”とは言え
大マジのかっちょいーフォームでボール投げる木村拓哉
何に対しても、誰に対しても引く程本気でぶつかる“いつものキムタク”と相まって、少し感動すらしたし
それに加えて
キムタクがずっと大切にしていた北別府ボール(=父との思い出)を
少年の“ブルドーザー(=これまた父との思い出)”のために
使う、つまり捨てる
キムタクのその行為こそいろんな意味でお金には換えられないモノ!!!!!!!
PRICELESS!!!!!!!!
なんちゅうええはなし!!!!!!!!!!!





古家先生!!!
ええはなしやないですか!!!!!




ちょっと書いてる間に感動してしまいましたが




今回これ観て初めて自分の“キムタク愛”に気付かされました
キムタクの身ぐるみはがされてしまった数々の描写、、



ダンボールで寝るキムタク
人様の捨てたタバコを拝借するキムタク
賽銭箱の小銭をくすねる(未遂)キムタク
空き缶集めて金にするキムタク
人目を盗んでシャワーするキムタク

最近の“キムタク事情”と相まって哀しすぎて観ていられませんでした
前々から
意外なキムタク→かわいそうなキムタク

観たかったはずなのに
“さもしい”キムタクなんて観たくなかったよ、、





そんな
キムタク新機軸“さもしさ”まで出したというのに
視聴率16.9%て、、、




改めてテレ朝ドラマ作りのテクの無さを感じた
米倉涼子「ドクターX」
(僕にとって医療モノで不可欠だと思う
主人公の“スーパー性”
手術描写のスピード感と臨場感、どれも皆無
さすがの上辺脚本・中園ミホ
にも負けるなんて、、、





その事実に一日中うちのめされてる僕って、、、