フジ今期ドラマ、後半の盛り上がり



僕の中で
テレビドラマにおける勝手な定説が2つあって


ひとつは
一人、一年、一本しかドラマは当たらない
(脚本家もしかり)


というのと


もう一つは
フジテレビ同クールのドラマは必ずどれかはつまらない(体外一つか二つしか面白くない)


どれも
アバウトすぎる、幼稚な定説ですが
ひとつめの定説は
例えば
2008年の観月ありさ
1月クール「斉藤さん」はヒットしたけど
多分それより気合い入れて作られたと思われる
10月クール「OLにっぽん」は初回からヒトケタで失敗


何個かあったからこその定説だったのに
パッとそれしか思い浮かばないのが
なんとも弱すぎますが



とにかく
今期の
フジテレビドラマは
その二つの定説を見事に覆してくれました



1・上戸彩・・・絶対零度→10年先も君に恋して→流れ星


2chの間では
亀梨和也と並んで低視聴率の師匠とも呼ばれている上戸彩
昨年の中居正広主演「婚カツ!」では
師匠らしく
月9史上初!視聴率をヒトケタまでおとす
という偉業を達成



しかし
今年の上戸彩は何かが違う


刑事モノブームの時流に乗って
4月期「絶対零度〜未解決事件特命捜査〜」は師匠らしからぬ初回から18%越えのヒット(後半は尻すぼみだったけど)
続く、好評だったと思われる(観てないから)NHK「10年先も君に恋して」をはさんでの
ご存じ「流れ星」のスマッシュヒット
視聴率よりも
何より
内容も伴ったヒットで
別に好きでも嫌いでもなかった上戸彩
次回作楽しみな人になりました



亀梨くんも
野ブタの呪縛が解けるような
ヒット作に恵まれますように
(キムタク並みにやる気満々なのに
異常に作品運がないのがかわいそう、、)





2・菅野美穂・・・曲げられない女→ギルティ



菅野美穂のバラエティにおける
ビックリするほど飾りっ気が無い人柄は好きだけど
演技の方は何だかいつも危なっかしくってヒヤヒヤする
というのが僕の菅野美穂観ですが


1月期「曲げられない女」は初回と最終回の
フワッと触れる程度しか観ていませんが
なんだか久々、菅野美穂にハマってたような気もするし
視聴率的にもヒット


続く、今期「ギルティ〜悪魔と契約した女」は
前半のあまりにも雑な復讐劇に何度か挫折しかけましたが
その“雑”が“あえて”だったと解る後半から俄然面白くなってきた
その“あえての雑”以外もずいぶんと雑だけど、、


しかし
前半ただの“異物”でしかなく
無駄遣いとしか思えなかった
唐沢寿明
後半戦
それが“異彩”となって
異彩放ちまくりで
深み出しまくり!
おいしすぎるキーパーソンになり
かっこよすぎる最期を遂げた今週の♯9は
感動すらしたし

最初は少しマヌケにも見えた
十字架をモチーフにした
エンドロールもかっこよくみえてきた



いまのところ視聴率は振るわないけど
最終回はイイトコまでいくんじゃないかと思う
ってことで
定説打ち破り物件その2にしました






だけど、
前半の何話目かにあった
菅野美穂が働くペットサロンに
夜中、何の前触れもなく突然、暴走族(?)が現れ
店の外壁にスプレーで落書き、、
それを
菅野美穂玉木宏
意味深な会話をしながら
スプレーで消す
というシーンが
未だに解せない
あのシーン一体なんだったのか







3・松雪泰子・・・Mother→パーフェクト・リポート




松雪泰子に関してはその前に
4月期「Mother」の脚本家・坂元裕二先生についてから
坂元裕二先生は
あの東ラブの脚本家であり
あの“ヒューヒューだよ!(牧瀬里穂二十歳の約束)”の脚本家でもあり
フジテレビヤングシナリオコンクールの記念すべき第1回目の大賞受賞者でもあり
女優・森口瑤子さんの旦那様でもある

内田有紀主演月9「翼をください!」の壮絶低視聴率事件から
長らくテレビドラマから身をひいていたようだが
僕の記憶が正しければ
2002年7月期、財前直見×柴咲コウ恋愛偏差値 第三章」、10月期堂本光一×深田恭子「リモート」あたりから本格始動
その後
夏川結衣あなたの隣に誰かいる
菅野美穂愛し君へ
織田裕二ラストクリスマス
香取慎吾西遊記
天海祐希トップキャスター

休む暇無く
とんちんかんなものから
王道すぎて笑えるラブストーリー
なぜか“西遊記”までと
あらゆるジャンルの作品を発表
しかし
草なぎ剛猟奇的な彼女
織田裕二太陽と海の教室
という
とんちんかんの最もたる作品の間に発表した
坂元先生的には割と硬派な作品
菅野美穂わたしたちの教科書

向田邦子賞を受賞したことで
何かが“覚醒”


今年は
今までの
“軽い”“浅い”“サムい”路線とは一線を画す
超硬派で超技巧的良作
松雪泰子「Mother」

江口洋介チェイス国税査察官(NHK)」
を4月期に立て続けに発表という



ネオ坂元裕二先生
が誕生した年でもありました
僕の中で
アッキーを差し置いて
最も
次回作が楽しみな脚本家です




その「Mother」でヒットした松雪泰子
パーフェクト・リポート」では明らかに失敗し
僕の定説通りですが
「Mother」が硬派な良作だとしたら
パーフェクト・リポート」は軟派な良作
どちらも良作ということで
定説打ち破り物件その3にしました
(定説とかいいながらルールがグラグラですが)





4・その他「フリーター家を買う」「医龍3」までもがおもしろい



次の
フジテレビドラマ全部おもしろい事件


なんともまぬけな事件ですが
僕のフジっ子史上
初の
全部観てるし
全部面白いんです



まず
火曜9時「フリーター、家を買う。
昨年から今年にかけての「不毛地帯」大失敗の責任をとらされてか
ジャニーズ主演で
しかも
またしても、原作付きの脚本を書かされるハメになった橋部敦子先生
個人的に
橋部先生の脚本(草なぎ剛、僕の道シリーズ等)は
良くも悪くも淡々としすぎていて
あまり好きではなく
主演の二宮和也
時々、発声が“舞台”になること
そして、それを“ニノ天才”と言う風潮が
このドラマを敬遠させたのですが
共演が
浅野温子
ということと
坂口良子
という渋すぎるキャスティングに僕の心は打ち抜かれました



ニノはやっぱりなんやかんやいっても上手く
平凡なときと少し熱くなったときの“舞台”のバランスが絶妙

浅野温子も恐ろしさと優しさのバランスが絶妙

坂口良子は後半になっても陰険さに磨きが掛かり
物語にかなりパンチを効かせている


視聴率も「相棒」をのぞいてトップだし
サブ要素の
二宮と香里奈
ニクいラブパートにもキュンキュンさせられる
香里奈って演技は
中の下
くらいなのにいつもイイ役もらうなー




医龍はここ二回見てなくてテンション落ち気味だけど散々見てきたから最終回にむけてもっと笑えるはず!

ってことで
フジテレビALLおもしろ成立!



ちなみに
キュートは三話以降たまりっぱなし
スペックはだんだん面白くなってきた先々週辺りからほったらかし
ナサケの女は初回からほったらかしだし

フジ以外は順調にほったらかしです




なんだかとりとめなくなって
くだらなすぎる文になったので




アッキー頑張って!



といってごまかそう