医龍3 ♯1の追記


なんやかやしてるうちに2話になってしまったのですが
あれだけ“興奮した”言ってたのに
書かないのもなんなので…

ネタバレがあるかもしれないので
イヤな人は薄目で読んでください



医龍のパート1は

何があっても手術成功率100パーの主人公・朝田(坂口憲二)と
朝田のサポートメンバーを
本人もしくはその身内が死にかける→朝田が助ける→仲間になる
ってのを繰り返す仲間集めするRPGのような面白さ

症状がどうなっているのか
どうすれば治るのかを
わかりやすいCGと
夏木マリの不自然だけど超かっこいいしゃべり口で懇切丁寧に解説することで
まるで手術室にいるかのような気分になれる手術シーンの面白さがあり

それを
全編、青みがかった美しい映像と
漫画のコマをそのまま切り抜いたような超煽りまくる演出
否応なしに盛り上がる超傑作のサントラで

次々と訪れる“ありえない”をうまくコーティングしていたのに対して


医龍のパート2は
1で原作を使い果たしたとかなんとかで
完全オリジナル脚本になり
前回のチーフD・久保田哲史が淫行だかなんだか(2ch情報)で干された(?)ことによりセカンドDの水田成英がメインDに

そのためか
映像は灰色がかった暗い印象になり
カメラワークもチープになった


そして
肝心のお話の方は

オリジナル脚本になったことで
専門的な手術ができなくなった(知識がないから?)代わりに

どんな超ムズ案件でも
成功するのはわかっているので
手術以外の方法(病院停電、血がない、届かない等々…)で緊迫を作り出す作戦と
医龍の脚本家はハゲタカ(経済ドラマ)もやっていた人なので
それを活かした
病院ビジネスや病院再建の要素でカバーしようとしたのだけど

2になり病院が代わったことで
また仲間集めをはじめたり
もう済んだはずの研修医・小池徹平の成長物語が再開されたりと
1であったことがいったんリセットされたような焼き増し感が甚だしく

病院再建などの話は内田有紀が担当だったこともあり何だか頼りなく
外的要因で手術を無理矢理難しくしまくることで“ありえない”部分だけが目立ち
全体的に中途半端な印象になってしまった


しかし今回の医龍

脚本家・林宏司の到達点と言っていい会心の出来


彼は
今年に入って
1月:コード・ブルー
7月:GMで
今回医龍3と
立て続けに医療モノを書いていて
コード・ブルー2の時点でネタ切れ感が否めなかったのに
そんなに立て続けに大丈夫かって
勝手に心配していたんだけども
そんなもの杞憂でした


彼は
様々な医療ドラマを通じて
まるで医者のような医療の知識と
今後、日本の医療がどうなるべきかという
理念や理想までしっかり持ち
それを彼が得意とする“超エンターテインメント”なドラマに味付けし
超極上の第1話に仕上げた
脱帽です
(ポスト君塚良一林宏司だ!)


なんつったって
前回薄味だった手術シーンは
濃い味のパート1よりさらにパワーアップ
今回なんて
何だかよくわからない材料で心臓を手作りしちゃうし
1で朝田を召喚したくせに
2では何事もなかったかのようにいなくなってた稲森いずみ
3で復活
彼女もまた神の腕前だし
1、2とみるみるうちに成長していった小池徹平も神になっちゃってるし
阿部サダヲもまた麻酔医の神だし
手術室がどんどん七福神状態になっていく様(3人足りないけど)は
なんだか笑けてくるけど超興奮
ひざ抱えて観ちゃったし…

恒例行事の
憲二の屋上太極拳(手術と絶対関係ない)は
いつもの半裸withスモークだし
背中のタトゥー光っちゃうし
手術成功後は
Gメンばりの横並びで闊歩with大勢で拍手する医者たちだし


なんつっても
どんな激ムズ手術になっても成功するし
外的に手術を妨害するにしてもバリエーションがなくなってくるしで
今回どんな試練で話を盛り上げるのかなと思ったら


朝田が4時間かけた手術をわずか45分で終わらせたという
カテーテル治療のスペシャリストの登場

これで
外科VS内科の構図が出来るわけで
なんのことやらだけどもゾクゾクしてくる

自分だけじゃなく
やっぱり他の人もなんのことやらだったのか
カテーテル
がグーグル検索ワード1位にもなっちゃってたし
久々にドラマを見てグルーヴ感を覚えました


だから
冒頭の阿部サダヲ死ぬ死ぬ詐欺
岸部一徳登場シーンにおける超がつくほどのあざとさも
多少の映像的安さも
楽しけりゃいい!

んで
今回もサントラが素晴らしく
宮崎駿における久石譲のような
サントラが作品を何割増しかにしています


今回のフジは
バラエティーに富んだドラマたちばかりで素晴らしいな